「あれぇー、カィちゃん何してるのぉ??」
「あ・・お店の物件を探しているんです」
「すごぉーい♪どんな所でやるの??」
僕はあの日から連日お店の立ち上げの為に奔走して
いた・・。
物件探し、協力者の確保、以前働いていた所の顧客
リスト整理、必要な備品リスト作成、営業戦略プラン、
短期的な利益計上と資金との兼ね合い・・
しかしやり始めてみると意外にやらなくてはいけな
い事が多い・・特に物件においては僕がまだ年齢も
若いと言う事があってなかなか良い場所を紹介して
貰えず苦労していた・・。
「そっかぁ・・じゃぁレナも何か手伝ぇる事がぁっ
たら何でも言ってね♪」
「すみません、ありがとうございます」
しかしそんな苦労もレナの顔を見ればすぐに忘れら
れた・・彼女はもっと大きな物を背負っているのだ
し、何よりレナの笑顔は僕に元気を与えてくれる・・。
そこからの1ヶ月間は自分の人生の中でも最高に忙し
く、プレッシャーのかかるものだったように思う。
毎日不動産屋を巡っては渋い顔をされ・・
次々に依頼に関わる人達と出会っては緊張の中での
打ち合わせの連続・・
更には色々計算をすると資金が足りず・・止む無く
一度は飛び出した家に戻り、頭を下げて両親を丸3
日かけて説得もした・・
しかしそれもこれもレナを想う気持ちがあったから
耐える事が出来たように思う・・。
そしてしばらく時が経ち・・
いよいよ開店への流れが少し出来上がったかなぁと
思う夜・・
「カィちゃんすごぃねー、ぉ店ができたらレナも遊び
に行くよ♪」
「ええ是非・・でもレナさんって麻雀知ってましたっ
け・・??」
「わかんなーぃ♪」
「あはは、そうですよね(^^)」
ピロリロリン・・ピロリロリン
「あ、レナさん電話が鳴ってますよ」
「ぁ、社長さんだ、何だろぅ・・もしもし♪」
僕は明日の打ち合わせか何かだろうと思っていた
のだが・・
「・・え!!・・」
レナさんの声色が変わる・・
「どうかしたんですか・・??」
僕はレナに歩み寄る・・
「・・カィちゃん・・」
レナはなぜかおずおずと僕に電話を譲る・・
何だろう・・悪い予感がする・・
しかしこの一本の電話が僕とレナの関係を大きく
左右するものになろうとは・・その時の僕は全く
想像していなかった・・
「もしもし・・」
電話に出た僕はそこで驚愕の事実を知る事になる・・
(第3章 完)
いよいよ次回は少しのお休みを挟んでから最終章
「レナとの別れ・・」に入ります、僕が知らされた真実・・
そしてレナとの関係は・・?次回もお楽しみに!
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