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宮地 海

Author:宮地 海
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人はまばらな新幹線のホーム・・



そして若い男女が抱き合いながら別れを惜しん
でいた・・



「カイちゃん・・レナはね・・カイちゃんの事
 大好きだよ・・」



「レ、レナさん・・あの・・」




僕もです、そう言いたかったのだがレナの言葉
に遮られた・・




「でも・・今のレナはカイちゃんにふさわしく
 ないよ・・」



「え・・」



「レナは・・まだ心も身体も綺麗じゃない・・
 それに1人じゃまだ何も出来ない・・」



「そんな事はありません!・・それに人は1人
 じゃ皆弱いんです、だから・・」



「カイちゃん・・カイちゃんのそういう優しい
 所がレナは好きだよ、もし・・もっと・・」



「え・・」




レナは何かを言いかけて途中で止める・・




「・・あ、カイちゃん・・電車が来ちゃった・・」



「あ・・」




見ると既に新幹線がホームに入ってきている・・




「カイちゃん・・でも最後に・・想い出を作って
 も良い・・?」



「え・・」




そう言うとレナは手を僕の首に回し・・






唇にキスをした・・






僕は突然の事に全く反応が出来ず目を開けたまま
立ちつくしていた・・





とても柔らかく・・とても優しい・・そんなキス
だった・・





「カイちゃん・・短い間だったけど本当にありが
 とう・・レナはカイちゃんの事一生忘れないよ・・」





僕はもう涙が溢れていた・・精一杯声を振り絞っ
てレナに話す




「レナさん、そんな・・悲しい事言わないで下さ
 いよ、僕達はまた・・」




しかしまたもレナは言葉を遮る・・




「カイちゃん・・もう行かなきゃ・・」




「あ・・」




見ると既に新幹線のドアは開いていた・・




レナは僕の身体から手をほどき荷物を取る・・




「カイちゃん・・ゴメンね・・」




レナの目にも涙が溢れている・・




「レナさん・・何で・・謝るんですか・・」




僕は切ない感情に胸を押し潰されそうになって
いた・・




そしてレナは電車に乗り込む・・




「カイちゃん・・カイちゃんにはレナよりも・・
 ふさわしい女性がいるはずだから・・」




「どうして・・どうしてそんな事を言うんです
 か!?」




そして無情にもドアは閉まる・・



たが僕はドア越しでも問いかけ続けた・・




「レナさん!僕は・・レナさんの事が・・!」




しかし涙を流しながらレナは首を横に振った・・




そして・・ドア越しだったので聞き取れなかっ
たが・・唇はこのように動いていた・・





「幸せに・・なってね・・ありがとう・・」





そして新幹線は動き出す・・




僕はレナを追って新幹線と共に走る・・




「レナさん!僕はそんな言葉聞きたくありません!!」




しかし必死の問いかけも空しく、レナはうつむい
て泣いたまま最後まで顔を上げる事は無かった・・



そしてこれがレナの顔を見た最後の時であった・・








ホームの先端・・



僕は行ってしまった新幹線を見送りながらガッ
クリと膝を付いていた・・。



 
「納得・・できるか・・なんで・・」




僕はしばらくその場を動く事が出来なかった・・



何人かの人が心配して声をかけてくれたよう
だが、僕の意識にはあまり入って無かったよ
うに思う・・




更にしばらく経った後・・




僕の頬を爽やかな風が通り抜ける・・まるで・・
今の僕を慰めるかのような心地良い一陣の風・・





僕は自然に空を見上げた・・





美しい青空・・





照りつける太陽・・





遠くに見える山の雄大な景色・・





自然を感じた僕は少しずつ気持ちを落ち着ける
事が出来た・・




(そうだ・・こんな所で落ち込んでる場合じゃ
 ない・・自分には何かが足りなかったんだと
 思う・・それをレナさんも言いたかったので
 は無いか・・)




そう思った自分は力強く両足で立ち上がる・・




「レナさん・・僕もレナさんの事は一生忘れま
 せん・・これから一人前の男になるために頑
 張ります、レナさんも・・幸せになって下さ
 いね・・」




そして僕は新たなる人生の章に向かって歩み
始めたのだった・・。



ありがとう・・レナさん・・。



(完)



長い連載でしたが最後までご愛読頂きありがと
うございました。

これは実話なのですが思い返すとドラマが多か
ったですね・・でもこの経験は自分を一回りも
二回りも大きくしてくれたような気がします。


次回はその後のエピローグを書こうと思います、
あれから既に10年・・レナは今は何をしている
のか等をお伝えしますので次回もお楽しみに♪


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宮地です(^^)


ありがとうございます!
と言っても僕はそんなに優しくは無いんですけどね(汗)

今後とも宜しくお願い致します♪

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